歯並びを気にする人が増えてきて、最近では日常生活にあまり支障なく比較的安価でできる矯正治療なども人気があります。
年齢に関係なくできるとあって、大人の矯正治療も増えてきました。
ところでテレビを見ていると、「この人歯並び悪いな~」とか「歯が綺麗になっているぞ」と気づくことがあります。
特に前歯は笑うと目立つため、その変化や違いに目がいくものです。
その中で注目度が大なのが、お笑い芸人ウエストランド井口浩之でしょう。
井口さんの歯並びはどんな風になっているのでしょうか。
『前略、西東さん』の収録して、みんなで打ち上げして、今帰りー!!
魂ずとかカミナリとかもいたよー♪♪♪♪ pic.twitter.com/hZCt2QaBQf
— ウエストランド井口 (@westiguchi) 2017年1月8日
前歯が足りない?
井口さんの歯を正面からよく見ると、上の歯の真ん中にある2本の歯(1番・・・中切歯)の左右に隙間があるように見えます。
歯がないようにも見えますが、実際にはちゃんとそろっています。
人の前歯は、左右に1番から3番まで6本の歯で成り立っています。
インターネット上でも公開されていますが、井口さんの歯は6本すべてがちゃんとあります。
ただしその生え方が問題で、2番(側切歯)が1番と3番の間のかなり奥に生えています。
これは、下の前歯も同じ状態で、専門的な言葉でいうと叢生(そうせい)・・・乱杭歯と呼ばれています。
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二重歯列とは
井口さんの歯並びは、いわゆる二重歯列という状態です。
これは、通常1列に横並びに生えてくるはずの歯が、前後に重なり合って二重に生えている状態をいいます。
程度には個人差があり重なり具合や生えている位置はひとそれぞれですが、井口さんの場合は完全に2番が独立して内側に生えていることや、顎のサイズそのものが小さいことから見てもやや重度の二重歯列ということになります。
二重歯列はなぜ起こる?
歯は、舌と唇の間のスペースに収まるように生えるのが一般的です。
正常な歯並びでは、この馬蹄形のアーチに横一列になって並びます。
しかし、近年並びきれない人が増えてきました。その最大の理由は、顎の骨の大きさと歯のサイズのバランスの悪さです。つまり、顎の骨のスペースに歯が並びきれず、スペースを探して横に出っ張ったり内側に入り込んだりして生えてくるのです。
ただし、歯のサイズは生まれつき決まっているため、顎のサイズが追い付かなかったと考えるのが妥当でしょう。
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では、なぜ顎の大きさ不足が生まれるのか、その原因をピックアップしてみます。
- 遺伝~親の骨格が小さいと遺伝的に子供も小さくなる傾向があります。
- 柔らかいものを好んで食べる~食事や間食で全般的に柔らかいものを好んで食べていると顎の成長が促されず小さくなると言われています。例)カレー、ハンバーグ、パスタ、スナック菓子など
- ヒトの進化によるもの~大昔の人は顎の作りが大きくエラが張っていました。現代人は進化に伴って顎が細く小さくなってきているといわれています。顎のサイズに反比例して大脳が大きくなっていることもわかっています。
二重歯列になるのを防ぐには
二重歯列は、顎の大きさに関係していることがわかりました。そこで、二重歯列にならないための対策を紹介しましょう。
- 野菜や肉などは歯応えのあるものを食べる
- よく噛んで顎を動かす咀嚼筋を鍛える
- 早い段階から矯正治療を行う
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矯正治療には、床矯正のように着脱式の装置を使って顎の大きさを広げて歯を誘導し並べる方法があります。
できるだけ歯を抜かずに治療する方法ではありますが、ケースによってはスペースを作るために小臼歯などを抜歯することもあります。
大人の場合、顎が広がりにくいため抜歯をしてワイヤーで引っ張る矯正治療になることも。
特に井口さんの場合は程度が重いため、マウスピースや床矯正では困難な場合には、ワイヤー矯正を併用することも考えられます。
二重歯列などの歯並びの悪さは、虫歯や歯周病を引き起こしやすく、噛み合わせが悪いために体のバランスが崩れ肩こりや頭痛、顎関節症などの原因ともなりえます。