今現在最先端とされる矯正方法にインプラント矯正というものがあります。
一般的に知られているインプラントとはちょっと異なりますので紹介してみたいと思います。
最先端インプラント矯正について
最近は、歯列矯正治療にも様々な試みがされています。特に長期間、身体的心理的負担のかかる矯正治療では、少しでも短期間ででき、見た目にも目立たず痛みも少ないことを目指した治療が求められています。
近年注目され始めている矯正治療法に、インプラント矯正があります。一般的に知られているインプラントは、抜を失ってしまった部位に人工のチタン製の歯根を埋め込み、その上に土台をたてて歯と同じような被せ物をして、本来歯があるのと同様の機能を回復する治療法です。骨に穴を開けてインプラント体を埋め込む外科的な処置になるため、手術自体に1時間程度かかり、実際に噛めるようになるまでには数カ月を要するといわれています。この方法を応用したのがインプラント矯正です。
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インプラント矯正では、5ミリ程度の小さなネジ状のインプラント体を、顎の骨にねじ込みます。通常のインプラントではドリリングといってドリルで骨に穴を開ける必要がありますが、矯正用のインプラント体は非常に小さく、直接骨にねじ込むことができるので手術時間も5分程度で終わります。また、部分的な局所麻酔下で行い歯肉の切開や剥離が必要ないため痛みもほとんどありません。
矯正治療終了後のインプラント体の撤去も同様に、比較的簡単に行えます。
矯正治療で装置によって歯を動かす場合、お互いの歯の微妙な引っ張り合りあいのため、不用意に強い力をかけると思わぬ方に歯が動いてしまったり、歯根が溶けてしまうことがあり矯正治療を中止しなければならないことがあります。
しかし、インプラント矯正では、インプラント体そのものを骨に直接ねじ込むため非常に強固でがっちりとしています。ですから、ある程度強い力をかけても動かないのでこれを支点として歯を動かすことができるのです。
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このようにインプラント体を使って強めに矯正にかかる力をかけられることから、治療期間が大幅に短縮できるというメリットがあります。もちろん、外科的な処置を伴いますので全身的な病気や飲んでいる薬などの確認も大切です。また、便宜抜去などの歯を抜く必要の有無は、状態によって異なりますので治療計画で確認しましょう。
インプラント治療は新しい治療法のため、実際に行っている歯科医院はまだ少ないようです。それと、インプラント矯正にかかる費用は、インプラントの埋め込みの費用が加算されるため、やや割高になることがあるようですので、医療機関に直接確認してください。