体に柔軟性がある子供のころならわかりますが、
大人になっても矯正治療を受けることができるものなのでしょうか?
大人の歯科矯正について
以前は、日本では歯並びの悪さを気にしている人は少なく、八重歯はかわいいといった考え方もあった時代がありました。これは、見た目にどう映るかというあくまでもその人の主観に左右されることですので、気にしない人も多くいました。
ところが、最近ではいろいろな情報が増え、欧米化してきた生活環境の中で、歯並びを気にする成人の方も増えてきました。でも「いまさら矯正までは」と考える人がほとんどでしょう。歯列矯正治療は、子供がするものだという考えの方も多いと思います。でも、実際は年齢には関係なく行うことができます。
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子供と違って、大人の場合骨や歯の成長は完了し安定しています。生活スタイルも確立していて自己管理できますので、矯正治療を行いやすい環境にはあるといえます。歯並びが悪いと、噛み合わせが悪く全身的に悪影響がある、ムシ歯だけでなく歯周病のリスクが高まる、審美的に印象が悪いなどの問題を抱えることになります。ある国では、歯の状態を見て自己管理能力を問われることもあるとか。コンプレックスを持っていた人は、歯並びが改善されれば笑顔に自信が持てるようになりますね。
ただし、大人の場合は子どもと違って、仕事や恋愛などで他の人と接する機会も多く、外から見える矯正の装置を着けることに抵抗があります。そこで、最近では外からは見えない矯正治療の装置を使うことができるようになりました。
一般的なブラケットと呼ばれる矯正用の装置は金属でできており、またワイヤーをそこに通すことになります。このブラケットを歯の表面に着けて数カ月から数年を過ごすことは、大人の場合はかなり精神的にも苦痛がありますね。そこで、歯の裏側に装置を着ける方法や、比較的短期間で治療効果を得られる方法、着脱式の装置などをお勧めしています。
裏側に装置を着ける舌側矯正は、ブラケットなどの装置を歯の裏側に着けて治療を行います。舌に当たって傷つけたり違和感がやや強いですが、外からは見えないために他人に知られずに治療を進めることができます。ただし、舌側矯正は、技術的にも難しいので対応できる矯正歯科を見つけることが必要です。
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また、デーモンシステムと呼ばれる方法は、比較的短期間に効果を挙げられる治療法ですが、ブラケットが見えてしまうデメリットがあります。最近では、インプラント矯正という新たな治療法もあります。これは、小さなネジ状のインプラントを骨に埋め込みそこを支点にして歯を動かす方法で、短期間で治療することが可能です。
着脱式は、マウスピース状の装置を作り少しずつ動かす方法で、就寝中などに装着します。いつも通りの生活ができ、違和感も少ないのが特徴です。
大人の矯正治療も様々なメリットがありますが、自己管理と根気が必要です。治療が完了し安定するまでの保定も終了するまで、確実に継続することが大切です。