顎関節症と言う言葉をご存知でしょうか?
最近では知らない人もいないほど認知度が上がってきましたね。
この顎関節症という症状も実は歯ぎしりと密接な関係があります。
ここでは歯ぎしりと顎関節症の関係、そしてその治療過程について詳しく書いています。
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顎関節症と歯ぎしり
顎関節症が一般的に知られるようになったのは、ここ30年くらいのことではないでしょうか。私が学生の頃は、授業で習うだけで実際に顎関節症の治療を行っている歯科医院はごく稀でした。
ところが最近では、ほとんどの方が顎関節症という言葉をご存知ですね。
また、症状をはっきりと自覚されている方も多く、情報社会の賜物だなというのを痛感しています。
顎関節症は、なんらかの原因で顎の関節に不調が起こる病気です。
主な症状として、口を開けた時に関節の辺りが痛む、口が開けにくい、口を開けるとかくかく音がする、あるいはスムーズに閉じられないなどがあります。
また、それに付随して肩こりや頭痛、めまいなどの症状がおこることもあります。
こういった顎関節症の原因の1つが、歯ぎしりだといわれています。
歯ぎしりをする時に歯や顎に係る力は通常の噛む力の数倍になるとの研究結果が出ています。
歯が擦り減ったり折れたりするほどの力ですから相当のものですよね。そんな強い力でぎりぎりと噛んでいるため、顎の関節にもかなりの負担が強いられています。
また、歯ぎしりによって歯が擦り減ってしまうために、噛み合わせが変わりアンバランスになってしまいます。そのため、顎が正常な動きをすることができなくなり関節部分にも炎症を起こしてしまうとみられています。
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このような歯ぎしりを放っておくと、時として顎関節症が重症化してしまうことがあります。
先日口が開かないと急患で飛び込んでこられた男性は、顎関節症が悪化した典型的な症例でした。
こうなると、話をすることはおろか食事をとることにも支障をきたしてしまいます。
この場合、まずは炎症を抑える薬を飲んでいただくことになります。その他にできることと言えば、関節部分にレーザーや電気治療を施す、鍼を打つなどの対症療法によってとりああえず急性化している炎症を抑えることが先決です。
落ち着いてきて口が開くようになったら、顎の動きを阻害している噛み合わせのアンバランスを調整したり、ナイトガードなどの歯ぎしりや顎関節症の治療用具を作って装着してもらいます。
歯ぎしりに対する治療を行うことで、顎関節症やそれに付随した頭痛、肩こりなどが軽減することもよく見られます。
顎のあたりで音がする、痛みがあるなど心当たりの症状がある方は、早めに一度歯科医療機関を受診してみることをお勧めしたいですね。
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