いつごろから「審美歯科」という言葉を聞くようになったのでしょうか?
審美歯科という言葉を初めて聞く方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんね。
審美歯科というジャンルの普及なども含めて審美歯科の歴史について書いています。
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審美歯科の歩みと実際のところ
歯科医院の看板を見ると、診療科目に歯科や小児歯科、口腔外科や矯正歯科という言葉はしばしば目にします。でも、審美歯科という言葉や看板を見かけるようになったのは最近のことではないでしょうか。
実は審美歯科という科目は、医療法で定められた正式な科目ではありません。実際に医療法上で決められた看板などに記載(標榜)できる診療科目は、前述の歯科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科の4つなのです。
ですから実際には、審美歯科という診療科目は存在せず個々の医療機関の判断で掲げています。日本の健康保険の制度は、どちらかというと虫歯や歯周病などのいわゆる口の中の病気の治療を重視するものであって、そこからさらに見た目の美しさまでを回復しようというところはその範ちゅうにはありません。
日本では1988年に日本歯科審美学会が設立され、審美性を追求する歯科診療が本格的にスタートしました。審美歯科は、従来の歯や口の中の病気の治療に留まらず、その周囲の外観も美しく改善することで精神的な満足や健康を取り戻し明るい毎日を送るための歯科治療を目的としています。つまり、近年様々な医療現場で提唱されているQ.O.L(クオリティ・オブ・ライフ)の向上を目指した医療の一つなのです。
しかし、そのためには歯科医師だけでなく歯科衛生士や歯科技工士の質や技術の向上も求められます。そこで各地で学会やセミナーなどが開催され、多くのスタッフが審美歯科について学ぶ機会が増えてきました。このような審美歯科の進歩や向上と拡大、啓蒙を目指すために、日本歯科審美学会では独自に同学会が定めた条件をクリアした歯科医師に対して認定医、歯科衛生士や技工士に対しては認定士制度を設けています。
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また、審美歯科の中でも現在需要が急増しているホワイトニングについても、講習を受け認定試験に合格した歯科衛生士に対してホワイトニングコーディネーター制度を設け、現在までに7000名近いコーディネーターが誕生しています。
こういった現状に対応して、最近は全国の大学付属の歯科外来などでも特殊外来として審美歯科外来を設置しているところがあります。